米子市淀江町
環境庁に指定された名水百選のひとつ天の真名井。
その泉のほとり、樫の根元に2基のサイノカミがあります。
ひとつは目立つので良いですが、もうひとつは道から見えない側にありますので、うっかり見逃さないよう注意が必要です。
いいですか?
二基ありますからね。
⇧一回見逃した
依り代について(道側)
やや大きめの不定形自然石に円形の彫込み、中に双体神立像がうっすらと浮彫りされています。
向かって右の男神は佩刀し、更に抜身の短剣を持っています。
女神は宝珠を手にしているそうですね。
見えません!
また、向かって左に
元治元年
甲子九月日
と書いてあるそうです。
因みにここの元も亢に見えます。
ホントになんなんでしょうね…
本宮のサイノカミにも万延亢申十二月吉日と彫ってありました。
依り代について(泉側)
実はもう1基…
ところで、泉のほとりに米子市教育委員会様設置の案内看板があるのですが、少し妙な点があります。
まず読んでみましょう。
※淀江町誌と同じ内容です
樫の木下の祠に鎮座する秋葉大権現は、集落を火災から守る神として信仰されています。
毎年四月には祭礼が行われます。
高井谷には、元治元年(1864)作の神像と、小型の持ち回り用の神像があります。
小型のものは良縁を願って、婚期の近づいた跡取りのいる家に持っていき、めでたく婚礼が終ると次の家に持ち運んでいくという風習があります。
おわかりいただけましたでしょうか。
元治元年作の神像 ⇨ 上記道側の双体道祖神
これはいいでしょう。
小型の持ち回り用の神像 ⇨ ???
ここです。
うっかり「ふーん、もう1基のほうか…」と流してしまいそうになる一文ですが、上記泉側の双体道祖神は控えめに言っても小型ではありません。
しかし助け船というものはあるもので、他の出典に以下のような一文があります。
高井谷にはもう一基、五角形切石の双体浮彫りの移動用サイノカミがあると「日本の石仏」にあるが確かめ得られなかった。
そろそろ話をまとめましょう。
所在不明
③が所在不明なんですね。
はースッキリした。