米子市淀江町
古代ロマンと史跡のまち淀江町の中でも、駅、漁港近辺、いわゆる淀江町淀江では人口密度に比例するかのようにサイノカミも密集しています。
たくさんありますので、まぁのんびり行きましょう。
また西原についてもここでやります。
西原村に対して淀江村を本郷ともいった。
もくじ.
淀江第一区公民館 ▽淀江二区公民館 ▽
淀江二区吉祥院 ▽
淀江二区個人宅 ▽
淀江三区個人宅 ▽
淀江四区公民館 ▽
淀江五ノ二公民館 ▽
淀江六区稲荷神社 ▽
淀江六区個人宅 ▽
淀江七区公民館 ▽
淀江八区やっかい坂 ▽
西原九区公民館 ▽
西原九区墓下 ▽
西原九区橋横 ▽
西原九区個人宅横 ▽
西原十区公民館裏 ▽
西原十区個人宅 ▽
西原十一区浜公民館 ▽
西原十一区個人宅 ▽
淀江第一区公民館の双体道祖神
淀江第一区公民館
双体道祖神
塞神考 No.329
淀江みちくさ手帖
淀江町誌
依り代について
大型自然石に円形もしくは宝珠型の彫込み。
中には双体神立像が線刻されています。
向かって右の男神は貴人の装束、佩刀、笏を所持。
そしてスライム型の宝珠を手にしている左の女神は、一転して簡素な身なりです。
淀江二区公民館の双体道祖神×4
淀江二区公民館
双体道祖神×4基
塞神考 No.330
淀江みちくさ手帖
淀江町誌
依り代について(左端)
依り代について(左から2番目)
ベースとなる石の奇抜な形がまず目を引きます。
狂気の山脈で発見された海百合状生物に見えなくもありませんが、とりあえず前面を整えて立像を浮き彫りにした痕跡が見えます。
ものの本には傘石とも書いてありますが、いったい何なんでしょうね。
依り代について(左から3番目)
依り代について(右端)
オニギリ的形状の自然石に四角形の彫込み。
中に双体神立像が浮彫り線刻されていると、かろうじて見て取ることができます。
淀江二区吉祥院の双体道祖神
吉祥院
双体道祖神
塞神考 No.328
石に刻まれた祈り2 No.57
淀江みちくさ手帖
淀江町誌
依り代について
米子市内で仏教寺院に置かれているサイノカミといえば曹洞宗円福寺と、ここ日蓮宗吉祥院のみ。
宗派と関係がないとはいえ、行き場の無い民間信仰の受け皿になる寺社って志が高いと思います。
フラっと入って勝手に写真を撮るわけにもいきませんので、拝観料など準備していくとよいかもしれません。
さて依り代。
自然石の前面を平らにして双体神立像が線刻されています。
淀江タイプの図案で、女神の所持物はスライム型の宝珠です。
淀江二区個人宅の双体道祖神
双体道祖神
淀江町誌
サイノカミさんめぐりin淀江
依り代について
個人宅ですので立ち入りNG!
ウォークイベントにて撮影をさせていただきました。
依り代は、横長の自然石に円形の彫込み。
中に双体神立像が線刻されており、図案は淀江タイプです。
女神の所持物は宝珠。
淀江三区個人宅横の男根型切石
不明
男根型切石
塞神考 No.331
立石状の重ね石の上に男根様切石の一部が乗っている。
昔しめ、わら馬を奉納した人もあったが今はする人もいないという。
二区に合祀したという人もいる。
淀江四区公民館の双体道祖神
淀江四区公民館
双体道祖神
塞神考 No.332
淀江みちくさ手帖
淀江町誌
依り代について
和傘伝承館のすぐ近くですので、見つけるのは簡単!
…とは行きません。
路地にありますので。
依り代の特徴はというと、中型の自然石の前面を整え、双体神立像が線刻されています。
像向かって右に淀村の文字を見ることが出来ますが、かつては上淀村と読めたそうですね。
ガイル少佐のように見える男神のヘアースタイルは、恐らく烏帽子タイプが簡略化された図案なのだと思います。
いかにも民間伝承らしい事例ですな。
毎年2月上旬に彩色を含む行事が行われるとのことですが、今はどうなんでしょう。
淀江五ノ二公民館の双体道祖神
淀江五ノ二公民館
双体道祖神
塞神考 No.333
淀江みちくさ手帖
淀江町誌
依り代について
駒型の切石に円形の彫込み。
中に双体神立像が浮彫り線刻されていたそうですが、今はほとんど凹凸が残っていません。
写真でもご覧いただけるとおり彩色行事の跡がいまだ色濃く残っています。
淀江六区稲荷神社の双体道祖神×2
淀江六区の稲荷神社
双体道祖神×2
塞神考 No.334
淀江みちくさ手帖
淀江町誌
依り代について(左)
小型の自然石に宝珠型の彫込み。
中には双体神の立像が浮彫りされています。
烏帽子タイプですね。
依り代について(右)
やや大型の自然石、駒形の彫込みに双体神立像が浮彫り線刻されています。
向かって右の男神は佩刀のうえ片手で笏を持ち、左の女神はスライム型の宝珠を所持。
また、像右側に稲荷〇〇内の文字あり。
稲荷神社について
昔この地に古城の砦があり、あるいは城内の鎮守社であったのかもしれないがつまびらかではない。
寛政六年(1794)御蔵奉行片山孫兵衛がさらに伏見の分幣を勧請したともいわれる。
大正四年日吉神社に合祀、六区に不幸が続き再び内藤義知が勧請した。
以後六区の人たちによって大切に祭られている。
淀江六区個人宅の双体道祖神
不明
双体道祖神
塞神考 No.335
明治三午十二月とある。
資料に掲載された写真を見るかぎり淀江タイプの図案です。
淀江七区公民館の双体道祖神
淀江七区公民館
双体道祖神
塞神考 No.336
淀江みちくさ手帖
淀江町誌
依り代について
大きめの自然石に駒型の彫込み。
中には双体神立像が浮彫り線刻されています。
淀江タイプです。
昔はわら馬、わらづとにだんごを添えて参った。
荒神さんに「くちなわ」と男根、女陰風のつとを作った。
わらじはしない。
淀江八区やっかい坂の双体道祖神
馬頭観音の祠
双体道祖神
塞神考 No.337
淀江みちくさ手帖
淀江町誌
依り代について
山陰本線の脇、宇田川橋梁の近くにある馬頭観音の祠が目印。
小さい駒型の切石で双体神立像が浮彫り線刻されていたそうですが、今は見えません。
行事で彩色された跡はうっすら残っています。
ちなみにこの場所がやっかい坂と呼ばれるようになった経緯については以下町史より。
八区馬頭観音のある坂の所で、大正十四年ガードができるまではこの坂をあがって、線路を越してくだった。
大変急な坂で、上りも下りも他人の厄介にならねば越せなかったので、この名がついた。
いまも僅かに昔の名残りをとどめる。
西原九区公民館の双体道祖神
西原九区公民館
双体道祖神
塞神考 No.338
淀江みちくさ手帖
淀江町誌
依り代について
小さい駒型の切石に四角形の彫込み。
中に双体神立像が浮彫りされています。
水辺にあると見栄えがいいですね、何気にお気に入りです。
ちなみに烏帽子タイプ。
西原九区墓下の双体道祖神
道端
双体道祖神
塞神考 No.339
淀江みちくさ手帖
淀江町誌
依り代について
便宜的に墓下とはしていますが、現在は移動しており道端にあります。
おそらく最大クラスであろう大型の自然石に、四角形の彫込みと屋根の浮彫り。
中には双体神立像が浮彫り線刻されています。
向かって右の男神は佩刀しており笏を。
左の女神は鉢巻にスライム型の宝珠を所持。
なぜか宝珠が上下逆になっています。
逆さごとの暗示でイザナミノミコトではないかと思わないでもありませんが、類型の依り代が普通に持っていますので保留。
どちらにしてもミステリアスな風貌ですので、あながち的外れではないのかもしれません。
類型:墓下タイプ
西原九区橋横の双体道祖神
富田精米所前の人道橋
双体道祖神
塞神考 No.341
淀江みちくさ手帖
淀江町誌
依り代について
大きめの自然石に円形の彫込み。
中に双体神立像が浮彫り線刻されています。
淀江タイプの図案ですが、宝珠の持ち方は螺旋丸。
そしてなんといっても隣に住んでいるイッヌがみどころ。
西原九区個人宅横の双体道祖神と男根
不明
双体道祖神
男根型切石
塞神考 No.340
②五輪塔の頭部と思われる石造物も同じように祀ってある。
男根像として祀られたものか。
先代の頃よりあったという。
①に注連縄が張られている。
この地区の老人より「よそのかかさん盗んで、納屋の隅でうんこらしょ、うんこらしょ」と歌ったという。
なお、嫁、婿の仲介をすることをサイノカミするというそうだ。
西原十区公民館裏の双体道祖神
西原十区公民館
双体道祖神
自然石
塞神考 No.342
淀江みちくさ手帖
淀江町誌
依り代について
建物裏にひっそりと置かれています。
他の区の公民館のように玄関横など、人目につきやすいところに置けば良いのに。
何故そうしないかというと…
動かそうとして祈ったところ、動く意思のない旨託宣があったとのこと。
つまり
祟りを恐れて動かさない
という。
そりゃ無理だわ。
簡単に「日の目に晒して行事を継続すればよかったのに…」などとも言い切れないのが石造物の難しいところ。
依り代の特徴としては、縦長の自然石に双体神立像の線刻。
淀江タイプの図案です。
また田倉東町と彫られていますが、一部削り取られているようにも見えます。
もう一基、不定形自然石の依り代もあるそうですが、近くにいくつか転がっている石のうちどれなのかわかりませんでした。
こういう事があるから彫り物って大事なんですね。
西原十区個人宅の双体道祖神
なし
双体道祖神
自然石
塞神考 No.343
淀江みちくさ手帖
淀江町誌
依り代について
個人宅にありますので平時立ち入りはNG!
ウォークイベントにて撮影をさせていただきました。
依り代は、自然石に四角形の彫込み。
中に双体神立像が線刻されており淀江タイプの図案です。
女神の所持物は宝珠。
ちなみに祟るそうです。
祟りの多い神さんだからこの家で祀っている。
西原十一区浜公民館の双体道祖神
西原十一区浜公民館
双体道祖神
塞神考 No.344
淀江みちくさ手帖
淀江町誌
依り代について
さなめホールの近くにあるので楽々アクセス。
公民館敷地に入って右にある双体道祖神がサイノカミです。
まるっこい自然石に屋根の線刻と駒形の彫込み。
中に双体神立像が浮彫りにされています。
彫込みの外側左右に文字が彫ってありますが、上の字以外は読めません。
類型:墓下タイプ
余談ながら道祖神の右にある祠は唐王さん。
虫、蛇よけのご神徳があります。
西原十一区個人宅の双体道祖神
双体道祖神
塞神考 No.345
西原十一区個人宅の双体道祖神
双体道祖神
塞神考 No.346
良縁、子授かりに若者の家、若夫婦の家を持ちまわりするという。